prison372の留置所生活【同じ部屋の被疑者たち】




今回は、23日間の留置所生活で印象に残っている

経験者ならではのエピソードをご紹介します。

 

雑居房でのルームメイトたち

留置所には日々、被疑者として逮捕された人たちが入ってきます。

私も接見禁止がとれ、雑居房に移動してから

ルームメイトと生活をしました。

借金苦でコンビに強盗をしたAさん

初めてのルームメイトです。

夜間に緊急逮捕されてやってきた、見た目が怖いAさん

Aさんの犯行動機

翌日身の上話を聞いてみると

どうやら、支払いに追われコンビニへ包丁を持って強盗に入ってしまったとのことでした。

Aさんは26歳で結婚をされているということでした

昔はヤンチャだったAさんは、現在建築現場関係で仕事をしていたようです。

しかし、出費が多くサラ金に手を出してしまい

見る見るうちに膨らむ借金と、取立てに負われているうちに

ついにコンビニに強盗に入ってしまったとのこと。

 

Aさんの判決

見た目は怖いが、気が弱くて優しい兄貴肌のAさんとすぐに仲良くなりました。

お互いの過ちを後悔しあい、娑婆にでたら更生しましょうと励ましあってました。

Aさんは、罪名が強盗のため5年以上の有期懲役は確定しており

執行猶予になるかどうかを、非常に心配しておりました

しかし、拘置所移送前に留置所から裁判を行われ

奇跡的に、執行猶予となり無事に娑婆に戻っていきました。

かなり猛省をしていたため、その後同じ過ちを犯していないと信じております。

 

ニート浮浪者のBさん

日曜日に窃盗罪で逮捕されたBさんがやってきました。

留置所も土日はお休み体制のため、留置所係りの警察官が少ないのですが

急な受け入れで忙しそう。

部屋が鉄格子になっており、留置所全体が見渡せるようになってます。

そこに現れたBさん(24歳)、人目で浮浪者とわかりました。

浮浪者への留置所対応

入浴は決められている日以外は入れないため

まずは、特別に出所者が置いていった

洗面用具を貸与し、徹底的に体をタオルで拭かせてました。

また、何日も着ている洋服から

出所者が置いていった選択済みの衣類を貸与していました。

ある程度体臭がとれ、清潔になったところで私とAさんがいる部屋に入ってきました。

 

Bさんの犯行動機

私たちの部屋にやってきたBさんに

身の上話を聞いてみると、どうやら

父子家庭のようで、親父と喧嘩別れして

家を飛び出したBさんですが、

仕事にも就けず、収入もないためついには

ホームレス生活になってしまったようでした。

ついに手持ちの資金もなくなってしまい

盗みに入ってたところを逮捕されたようでした。

留置所の同部屋での会話

私とコンビに強盗犯Aさん、ホームレスBさんという

3名での留置所での同居生活が始まるのですが

私たちの会話は、娑婆に戻ったら再起して2度と同じ過ちは繰り返さないが合言葉でした

つまり、私も含め全員反省しているのです。

このような、よい形で連携するとお互いに

何でこうなったのかを、振り返りじゃぁ今度は

こうやって更生しようとか知恵を出し合いました。

特に効果的だったのが、Bさんについてです。

Bさんは親父に不満があるものの

実際には未だ独立するには、早かったということもあり

自立できるまでは、親父に頭を下げてでも

もう一度一緒に生活させてもらうように話し合い

どうしたら、親父とうまく生活していけるのかということを

何度も話し合い、最後には親父さんに手紙を書いて

正直な気持ちを伝え、身元引受人になってもらうように連絡しました。

その後までは、私は見届けることはできませんでしたが

Bさんは不起訴になり、私たちの雑居独から帰宅する時には

本当に、親父さんが迎えに来てくれたのでした

Bさんも無事に更生していることを願います。

 

懲役経験者で現役のCさん

Bさんが、釈放され次に同じ部屋に入ってきたのが

現役暴力団のCさんで、しかも私と同じ名字でした。

Cさんは既婚者でしたが、別の若い女性と覚せい剤をやり逮捕されてやってきました。

同じ罪で、以前刑務所に入っていたことがあるようで

おそらく、私は刑務所へ行くだろうとこの時点で覚悟していたため

Cさんから、拘置所、刑務所の話をたくさん教えてもらいました。

 

私が留置所で同部屋になった被疑者の方たちは、

全員犯罪者ですが、私にとっては皆優しい良い方たちばかりでした。

看守さんと腕相撲

23日も留置所で生活していると

看守の方たちとも、それなりに仲良くなってきます(真面目に生活していることが前提)

ある日、看守主任と腕相撲の話になり

prison372
主任には勝てると思います
看守主任
じゃぁ勝負するか?

という事になり

空いている部屋の鍵を開けて2人で入り

本当に腕相撲の勝負をしました、勝敗は私の勝ちでしたが

今考えると、良い思い出です。

留置所で空いてる部屋で、看守主任と腕相撲をして

勝ったことがある被疑者は私くらいではないでしょうか。

 

留置所での人間関係

通常では、やはり被疑者同士で生活しているため

中には、娑婆に戻ったら一緒にシノギ(仕事)しましょうとか

もっと安く引けるところ(覚せい剤)紹介するよとか

再犯確定な会話をしている人たちもいました、

私は、留置所から釈放されることはありませんでしたが

私も、もし短期間で釈放されていたら

今のように更生していたかと問われると、正直分かりません。

しかし、今だから分かりますがネガィブナコネクションを幾ら広げても

不幸な結末しか待っていません。

ましてや、何度も留置所や刑務所を繰り返すことになると思います。

おかしな言い方ですが、せっかく逮捕され留置所で

腐るほど、考える時間があるのですがから

悪友を増やすのではなく、しっかりと復帰プランを練ることが

同じ過ちを繰り返さない唯一の方法だと今になって思います。

その点私は幸いなことに

担当刑事さん、同部屋の同居人に恵まれていたため

2度と同じ過ちを繰り返さないと、留置所で誓い

今でも、その誓いは守ることができているのです。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

prison372

4年6か月の刑務祖生活後、社会復帰を果たし逆境で学んだことを生かして更生する。 現在は、自分の会社を経営し家族とともに幸せな生活を過ごす。 このサイトでは自分と同じ境遇の方たちでも、努力すれば必ず成功できるということを 自分が実施してきた、逆境を跳ね返し夢を実現させるノウハウを提供します。