担当台と呼ばれている担当刑務官専用の机の前で、拘置所入所の説明を受け自分が生活する舎房へ連れて行かれます。
先ず、拘置所に入ると呼称番号という自分専用の番号を与えれます。
朝夕の点検時(被疑者が部屋に居るかの確認)舎房入退出時に呼称番号を使います。
入房する際は、部屋の前で止まらされてから玄関側を向いて立ちます。
担当刑務間の号令と共に、回れ右をして玄関に背を向け(刑務官と対面)上半身と、ポケットに何か持ち込んでいるものが無いかを検査後、呼称番号を発声し「777番入ります」と声を出して入室します。
部屋に入ると、先に収監されている先輩被疑者たちが3名ほど居ました。
皆さん、大人のかたばかりで癖のありそうな人がいなかったので、内心ほっとしながらしっかりと自己挨拶をしました。
これは、何処に行っても、何処に居ても基本中の基本ですが、挨拶をしっかりできない人は獄中生活では苦労します。
これらの、スキルは更生マニュアルのほうで後日詳細を記載します。
挨拶はシンプルですがはっきりと丁寧に
社会の生活でも獄中の生活でも、挨拶はとても重要です正しい挨拶をしましょう。
私が自己紹介を終えると、皆さんもフレンドリーに自己紹介をしてくれ、拘置所生活の基本的なことを教えてくださいました。
拘置所は刑務所と違い規則を守り、同部屋の人と仲良くしていれば自由に過ごすことができる場所です。
おおまかなスケジュール
私が拘置所ではじめて食べたのは昼食でした。
留置場の、仕出し屋の食事よりよほど美味しかったのを覚えています。
拘置所は、刑務所の炊場(すいじょう)工場という場所で食事を作っており、麦と白米が配合されたご飯・おかず・汁物といったしっかりした食事です。
私が好きだった献立は、から揚げとチキンカツです。
さらに拘置所では、お金があればカップコーヒーやお菓子、カップラーメンなどが購入できるんです!
10:00と15:00に部屋の皆さんとコーヒータイムがあり、皆でコーヒーを飲みながらお菓子を食べます。
拘置所生活が一番太る場所かもしれません。
また、拘置所は日用品から新聞図書、食品まで幅広く購入できるため一番お金がかかる場所でもあります。
お金がかかる理由は、飲食代です、おやつタイムですこれが一番お金がかかります。
そのほかには、拘置所内で利用する日用品新聞図書など。
日用品を購入できない人は、拘置所の支給品(官物かんぶつ)を利用します。
裁判を待っている間、被疑者は一日中することがありません。
そうなると一日の楽しみは、この2点になります。
当然、所持金がない人には部屋の全員で分けて皆で食べるのですが、毎日分けていると与える者と与えられる者という心理が少なからず働いてしまいます。
自然と上下関係などになり、人間関係のトラブルに発展する場合もあります。
このように、拘置所に来てまでお金が必要な世界なんだなと思いました。
私の場合は、当時お付き合いしていた彼女がお金を差し入れしてくれたり、もろもろ差し入れしてくれていたので困ることはありませんでしたが、頼る人が居ない人には、無常な仕組みだと思います。
虚勢が必要な人たちは、衣服も高級なブランド品を着なければいけないし、本も広辞苑や六法全書など高額な本を読まないのに飾っていたりもします。
笑える話のようで本当なのですが、お金に余裕がある方たちが必ず所有している本が六法全書です。
今日からこの部屋で、お世話になりますprison372と申します。よろしくお願いいたします。